女の子の健やかな成長と安全を祈るお祭りである、雛祭り。
これに使われるのが雛人形ですが、その子供が成人して独立したり、壊れたり、引越しして収納スペースがなくなったりして、どうしても手放さなければならないケースも出てきます。
こうして役目を終えた雛人形の処分については、どうしたら良いのでしょうか。
その方法や料金について、また、付随する道具類の処分について、ご紹介します。
雛人形を処分する方法は?
上述したように、雛人形は子供の健康と成長とを願う父母や祖父母の愛情のしるしとしての意味合いがあり、基本的に一人一セットが原則です。
こうした雛人形を、不要となったからといって安易に捨てるのは、気がひける方も多いのではないでしょうか。
いずれにせよ、感謝の気持ちとともに処分できる方法があるとありがたいですよね。
誰もがまず考えるのは、有効活用すべく①買取によるリサイクルや、②オークション利用による処分です。これらについて、見ていきましょう。
①買取によるリサイクル
結論から言いますと、不要となった雛人形はリサイクルショップではまず買い取ってはもらえません。
私の贔屓にしているリサイクルショップさんでも、ガラスケースに入った単品の人形で、高名な作者の手になる作品といったものでもない限り、人形は買い取っておらず、雛人形は不可とのことでした。
買取後に売りに出しても、雛人形のようなお祝いものについては新品で購入するご家庭が多く、すでに持っているご家庭も多いというのがその理由のようです。
②オークション利用による処分
オークションに出品して誰かに落札してもらう方法ですが、こちらもハードルが高いです。
雛人形をオークションサイトで検索してみても、かなり安い値段でしか落札されていません。
出品にかかる手間や、壊れやすい品物として梱包が難しい点等を考慮すると、お勧めできる方法とはいえません。
また、オークションで例外的に高値で落札されているのは、名の通った年代物の作品であったり、よほどの珍しい作品のみとなります。
ただし、視点を海外にまで向けてみれば、日本人形は結構引き合いがあるようですので、海外のオークションサイトで(使用言語は英語が基本です)、道具や雛壇を除いて出品してみるというのも、選択肢の一つにはなり得ます。
ここで振り返って考えてみれば、その雛人形は、あなたやあなたのお子さんを守ってくれた大切な人形といえますから、その処分も感謝の気持ちを込めてできれば最高ですよね。
そこで、どうしても手放さざるを得ない雛人形ならば、③神社やお寺の『人形供養』をおすすめします。
③神社やお寺の『人形供養』
ここでは神奈川県横浜市旭区の旭鎮守八幡神社の『人形供養祭』を、一例としてご紹介します。
旭鎮守八幡神社が手放さざるを得なくなった大切な人形を預かり、丁重に供養のお祭りをしていただける行事です。
原則として毎年年2回、6月と1月の最終週の週末(日曜日が多い)に、お人形の供養祭が行われます。
当日の直接持ち込みによる受付のほか、当日不都合だったり遠方で来られない人のために、郵送による受付もしてもらえます(当日受付も含めて、要事前連絡)。
郵送のための事前連絡については、供養祭の1週間前からの受付となります。
ちなみに平成30年1月の旭鎮守八幡神社の人形供養祭は、1月27日(土曜日)午後1時から3時までの当日受付で、午後3時から供養祭斎行となります(予定)。
【旭鎮守八幡神社】
神奈川県横浜市旭区川井宿町66
TEL:045-951-2007
なお、各地の神社・仏閣でも同様の人形供養をしていますので、あなたお住いの近くでもないかどうか、調べてみてはいかがでしょうか。
雛人形を処分する料金は?
処分方法の上記の③神社やお寺の『人形供養』を例にとりますと、旭鎮守八幡神社では、人形供養にかかる費用としては、供養料(玉串料)としてお雛様1式で5千円(から)を、お気持ちとしていただいているそうです。
そのほか、郵送による受付の場合には、その送料がかかることになります。郵送の場合には、供養料を同封します。
雛人形の道具はどう処分すれば良い?
雛人形を処分するときに、同時に雛壇や道具の類は、どう処分すれば良いのでしょうか。
雛段や道具類、屏風やぼんぼり等は、人形そのものではありませんので供養の必要もありません。
したがって神社仏閣で人形供養に出すときも、こうした道具類や雛壇等は持ち込まず、自身で処分することになります。
それぞれのパーツに分別して、お住いの地域のゴミ出しの区分規定に従って(可燃・不可燃など)、市町村のゴミとして出して大丈夫です。
まとめ
ご自身やお子さんの健康や成長を見守ってくれた雛人形を整理するときには、感謝の気持ちとともに供養に出したいものですね。
一例として、旭鎮守八幡神社の人形供養祭をご紹介しましたが、あなたの街の周辺でも同様の供養のお祭りがあるかもしれません。
遠方であれば、郵送で受付を行っているところもありますので、丁重に感謝して雛人形にお別れしてみてはいかがでしょうか。
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