大学時代の同級生で、弁護士をやっている友人がいます。
彼に聞くと、司法試験の口述試験ほど緊張した試験はない、とのことでした。
彼の場合旧司法試験でしたので、今の予備試験の口述試験とは異なる部分もあったかもしれません。
ですが、試験当日の身だしなみや受験態度が大切なのは、どんな面接試験でも同じことですよね。
ここでは、
予備試験の口述試験での服装について、
受験票以外に持ち物は何が必要か?
会場での注意事項とは?
といったことを紹介していきます。
予備試験 口述の服装は?
現行の司法試験制度のもとでは、司法試験(本試)には、口述試験はありません。
ここで口述試験というのは、予備試験における口述試験のこと(逆に、それしかない)ですので、念のため。
さてその口述試験ですが、面接の形式で、法律実務基礎科目について口頭試問を受けることになります。
面接の相手方である考査委員は、二人。
法律実務基礎科目から、民事系と刑事系の2科目が出題されます。
口述試験本番は、2日間。
1日に1科目を受験しますが、午前の部か午後の部かのどちらか、となります。
法務省からのハガキで、午前か午後かが知らされます。
ちなみに、午前の部になると、そのグループ全員の受験が終わるまで帰れません。
午前の部の受験生が帰路につくのは、13:00前後となります。
口述試験に臨む時の服装は?
面接試験である以上、世間一般常識からすれば、そこに着ていく服装は「スーツ」となるはずですが、どうなんでしょう?
結論から言ってしまえば、はい、その通りです。
スーツ姿で、口述試験に臨んでください。
ですがちょっと困ったことに、これって受験の案内状のどこにも書いていません。
あまりに「常識的すぎて」、わざわざ記載するまでもないことだから、でしょうか。
基本的には、就職活動の面接試験を受ける場合と同様に捉えればよいでしょう。
口述試験の採点基準に、スーツの着用という項目があるわけでは当然ありません。
考査委員の方も、あなたと同じ人間です。
そして多くの場合、あなたよりも考査委員の方が年上かと思います。
年長者に向かい合って面接試験を受けるということでも、エチケットの観点からスーツで受けることは大切です。
清潔感のあるスーツを、きちっとした着こなしをしている人の方が、そうでないユルい格好をした人よりも好印象であることは、間違いありません。
ひょっとしたら、返答に詰まった時の助け舟である「誘導」も、得られやすくなるかも知れませんよ。
さてそのスーツですが、より具体的には、セットアップのビジネススーツ(上下)であれば、高価なものでなくても大丈夫です。
色は、無地のダークカラー系がおすすめです。
すなわち、ブラック、濃紺、チャコールグレーのどれかとなります。
ワイシャツは、ホワイト。
ネクタイのデザインは、迷ったらストライプ。
そのほか、ペイズリー柄やドット柄(水玉)でも、定番的な模様なのでもちろんOKです。
ソックスは、ビジネス用の黒。
靴は、黒の革靴。
ちなみに黒の革靴に、真っ白いソックスだけはやめておきましょう。
減点対象にはなりませんが(笑)、センス良くないですよ。
なおバッグについては、黒か茶色等の地味系な色味のものが、好印象でしょう。
また、これはレアケースかもですが、あなたがもし現役の高校生だとしたら、そして制服のある学校でしたら、スーツではなくて、その制服を着ていけば大丈夫ですよ。
口述試験で避けたい服装は?
口述試験にはスーツ(または現役の学生さんなら、制服でOK)が、おすすめです。
ただ、太めのストライプが入ったものや、ダブルブレスト、柄入りのスーツは避けたほうが無難です。
また、ジャケット+パンツのスタイルはどうかといえば、NGではありませんが、周りが上下スーツスタイルですので、多少目立つことはあるかも知れません。
スーツのカラーについてはすでに触れましたが、色味は地味なダークカラー(黒、濃紺、濃灰)がベスト。
茶色系など派手なカラーは、絶対NGとは言いませんが、今後他のイベントに着用する可能性を考えると、避ける方が良いでしょう。
また、これは着るモノについてではありませんが、「装い」にも注意しましょう。
清潔感について、です。
場合によっては、あなたはスーツスタイルを着慣れていないかも知れません。
ですが、ネクタイの結び目をきちっと締める、袖のボタンを忘れずに留める、シワのない(アイロンの効いた、または下ろしたての)ワイシャツを着る、といったことには最低限、気を留めましょう。
口述試験の本番には、ちょっと窮屈かも知れませんが、前ボタンを閉めて臨みましょう。
あと、茶髪金髪への染色は避け、帽子は脱帽しておきましょう。
予備試験 口述で受験票以外の持ち物は?
口述試験当日の、持ち物のおすすめについて、紹介します。
受験票はもちろんのこと、それ以外にあると便利、ちょっと気の利いたものです。
事前に用意しておきたいものもあります。
ご参考にどうぞ。
□目薬
試験の当日は、がっつりそこで勉強するわけではありませんが、空気が乾燥しやすい季節なことと、目薬を差すことでちょっとした気分転換が図れます。
試験会場の中では念のため、目薬を使って良いか、会場のスタッフの人に、確認してから使いましょう。
□ウェットティッシュ
これも、気分転換も兼ねて持っておくと良いでしょう。
拭いた後の処理用に、コンビニ袋も持っていくとベターです。
□ドリンク類
試験会場付近には、コンビニや自販機がありません。
自宅やホテルなど、当日の出発点に近いところで買っておきましょう。
なお、ステンレスマグなど、保温の効くボトルに飲み慣れた温かい飲料を入れて持参していくのもおすすめです。
お腹を刺激しないよう、炭酸系の飲料は避けた方が無難です。
□防寒グッズ
口述試験が行われるのは、10月下旬。
年により日により、すでに肌寒く感じる日もあるかも知れません。
当日の天気予報次第では、防寒グッズを着用もしくは持参すると良いでしょう。
ダウンジャケット等防寒できる上着、ブランケット、マフラーやストール、ニット帽、手袋、カイロ、などです。
例えばブランケットなどは、試験会場の中で使えるのかどうか、試験会場のスタッフに確認しておきましょう。
予備試験 口述会場での注意事項は?
予備試験の口述試験の会場は「東京都又はその周辺」とありますが、近年は千葉県にある法務省浦安総合センターで行われています。
そこを前提としますと、会場まで着いてしまうと、コンビニも自販機も間近にありません。
ですから、飲み物やのど飴等の軽食類は、当日の出発点に近いところか、最寄駅の新浦安駅前で、調達しておきましょう。
また、地方から上京するなどで、大きな荷物になる人もいるかも知れません。
この試験会場では、まず最初に「集合室」に受験生が集められます。
試験室に入る前の「待機室」に入る、手前の段階の控え室なのですが、受験生一人当たりが占めるスペースがかなり狭いです。
持ち込めないわけではありませんが、スーツケース等の大きな荷物は、可能ならホテル等に置いてくる方が良いでしょう。
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まとめ
予備試験の最終の関門、口述試験。
ここを突破すれば、いよいよ司法試験の受験資格をゲットできますね。
平常心で、これまで培ってきたあなたの実力を出し切りましょう!
そのためにも、服装や持ち物等で悩むことなく、当日には余裕を持って試験に臨みたいですよね。
この記事が、そのためのお役に立てれば幸いです。
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