住宅の窓際に、つる性の植物を支柱に張ったネットに茂らせて、あたかもカーテンのようにして日陰を作って家の中を快適環境にする、グリーンカーテン。
このグリーンカーテンを作るのに適した植物が、ゴーヤです。
もちろん、室温を下げるなどのエコな部分の他にも、その実を収穫したり食べたりする楽しみが、ありますよね。
ここでは、ゴーヤを使ったグリーンカーテンの作り方やネットの張り方、ゴーヤの実の収穫のタイミングについて、紹介していきます。
ゴーヤのグリーンカーテンの作り方は?
ゴーヤ栽培に必要な材料
ゴーヤ栽培に必要なものとしては、以下のものとなります。
□ゴーヤの苗
葉の色の濃く、丈の低く太めな茎の苗を選びましょう。
□プランター
ゴーヤは根を広く広げる植物ですので、広くて深さもあるものを用意しましょう。
目安は、1株あたり10リットル以上の土が入るプランターが良いでしょう。
□鉢底石
プランターの底に敷き詰めて、水はけを良くするための石です。
プランターの底部からの虫の侵入を防ぐ、という意味合いもあります。
□用土
肥料の入っていない土に、自分でブレンドした肥料を混ぜるという方法もありますが、初心者の場合は初めから肥料が配合してある市販の野菜用の培養土で十分です。
□支柱
最初は小さいもので十分ですが、苗を安定させるのに使います。
大きく育ってきた場合に、ネットを固定するための支柱は別途必要となります。
□ネット
グリーンカーテンで、ゴーヤのツルを這わせるためのツール。サイズは各種ありますが、網目は基本的に15センチ程度のものを選びます。
ネットの材質にも色々あり、例えばオフシーズンにゴーヤのツルごと廃棄できる、麻のひもでできている製品もあります。
□追肥用の肥料
花が咲き始めたり、葉が元気なくなってきたり、実がなってきたりした時に適宜追加していくための肥料です。
□結束バンドや針金
支柱を安定させたり、ネットと蔓を結んだりするのに用います。
苗の植え付け
ゴーヤの苗を、実際にプランターに植えつけます。
プランターの底一面に、鉢底石を敷き詰めます。
そこに、野菜用の培養土を入れていきます。
土はプランターの上から3センチほど隙間が開くくらいまで、入れます。
これは水やりした時に、簡単に水が溢れてこないようにするためです。
一つのプランター(土の量でおよそ20〜30リットル)には、2つの株を植えます。
株と株との間は、密集しすぎないようになるべく広く間隔をとります。
苗の入った鉢より若干深いくらいに穴を掘り、プランターに移し替えます。
苗の茎を押さえて鉢をひっくり返して鉢を取り除き、そのまま穴に移して、周りから土で固めます。
長さ30センチ程度の小さい支柱を下部のすぐ近くに立て(根を傷つけないように注意)、苗を安定させます。
所定の位置にプランターを運んだら、水をたっぷりとあげましょう。
この時のみならず、水やりについてはプランターの底から水が流れ出てくるまで、しっかりと行ないます。
ゴーヤの摘芯とは?
苗が育ち、葉が6、7枚付いてきたら、親づるの先端部を手で摘みとります。
これを摘芯といって、その脇から子づるや、子づるの脇から孫づるが、というように、ゴーヤの葉や茎が大きく育っていくために必要な措置です。
子づるが伸びたらその先端部を切って摘芯すると、さらに孫づるとして枝が広がってそれがカーテン状になっていく、というわけです。
この摘芯によって、実の収穫も多くなっていきますので忘れずに行ないましょう。
グリーンカーテン ゴーヤの場合のネットの張り方
ゴーヤは成長の度合いがとても早く、蔓や葉をどんどん広げて、簡単にグリーンカーテンが作れます。
ゴーヤのグリーンカーテンを作る場合の、ネットの張り方について説明します。
支柱を立てる場所がある場合
グリーンカーテンを作る元となるネットを固定する支柱を立てる場所があるのであれば、初めから高さのある支柱を組み立てて、プランターの脇に固定します。
グリーンカーテンを日照の当たる面として、その面は地面から約70度くらいの角度となるように設置できれば理想です。
この時、日照の当たる面とは逆の位置に(裏側に)、プランターがくるようにします。
角度をつけるためには、支柱を支える支柱が必要となります。支柱どうしの接点を、しっかりと針金等で結索します。
ネットの網目(格子)は、10〜15センチ程度のものを用意します。
軒下等を利用する場合
この画像のように、フックなど引っ掛けるところがないシャッターボックスにも、ネットを張ってグリーンカーテンを作ることもできます。
軒下などにフックを掛けられれば理想ですが、それができなくても(裏技的ですが)スリーエムのコマンドフックを使えば、そこに直接ネットを引っ掛けることができます。
浴室用のコマンドフックであれば、ある程度の耐水性もあり、釘が打てないようなところにも一定の強度で貼ることができます。
ゴーヤの誘引を行なう
ゴーヤの植え付けを行なって数週間経つと、だいぶ枝が伸びてきて、最初に立てた小さい支柱よりずっと大きく成長してきます。
近くに立てかけたネットに、自然にツルが絡みやすいように、ゴーヤのつる(枝)の誘引を行います。
誘引といっても難しいことではなく、ネットの網目にビニールタイや針金で、ゴーヤの枝をくくっていく作業です。
ここでのポイントは、ゴーヤの枝の結びは緩やかに余裕を持たせるということです。
枝が太く成長していっても、バンドが食い込まないようにするためです。
ゴーヤの収穫はいつのタイミングで?
真夏の1日経過しただけで、すぐに熟しすぎてしまうのがゴーヤです。
ゴーヤの収穫は、いつのタイミングで行うのが良いのでしょうか。
大きさの目安は?
広く栽培されているあばしゴーヤの場合では、収穫に適した大きさは約15〜20㎝です。
縦長の品種(長れいし等)ならば、おおむね30㎝くらいで収穫時期を迎えます。
開花後の日数でいえば?
開花後の日数でいえば、2週間から3週間弱くらいといわれています。
縦に長く伸びてきていた実が、横方向に伸びてきたらすぐに収穫しましょう。
収穫のタイミングを逸してしまうと、実が熟れすぎて黄色くなってきます。
そうなると味としても苦味が少なくなり、柔らかくなってしまいます。
黄色い状態でも食べられますが、ゴーヤならではの風味が落ちてしまいます。
追肥について
ゴーヤの実が次々と成長してきても、肥料を追加していくようにしましょう。
ただし、肥料のあげすぎも肥料焼けにつながり、根が傷んでしまいますので注意しましょう。
液肥であれば、1週間に1度で十分です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ゴーヤは病気にも強く虫も寄せ付けず、比較的初心者にも育てやすい野菜といわれます。
ゴーヤで緑のカーテンを作って涼を取るだけでなく、夏のスタミナ食であるゴーヤ料理まで作れれば最高ですね!
最後の収穫のタイミングにも注意して、美味しいゴーヤを楽しんでくださいね。
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