夏山の登山での一番人気は、何といっても富士登山ですね。
子供が小学生で、初めて富士山に行って登山したいと言っているけど、本当に大丈夫なのか心配。
行けるとして、日本の最高峰の山に登るためには、何か特別な服装や靴は要らないの?
ここでは、こうした疑問を持っているお母さんお父さんに向けて、解決策を紹介していきますね。
子供でも富士山に登山できる?
小学生や、さらにはもっと小さい子供も含めて、富士山に登山したという子供のことは、テレビ等でもよく見聞きすることです。
ですが、こと自分の子供のこととなると、本当に富士山に登ることができるんだろうか、と心配してしまいますよね。
結論から言えば、おおむね小学校中学年以上の年代なら、富士山の登山自体は大丈夫です。
高山病にかかってしまうのは、大人でもそうですが、ハイペースで無理をして登ってしまう場合に多いのです。
つまり、富士山に来た!ということではしゃいでハイテンション・ハイペースでの登山をしてしまうことが、むしろ危険につながります。
後ほど説明しますが、しっかりとした服装(装備)をして、通常の健康状態の小学生なら、五合目からの富士登山はこなせますし、夏休みを利用しての親子連れ立っての登山は珍しくありません。
ここで、持っていくものなどについて、少々説明します。
夏の富士山の日中はかなり日差しも強く、しっかりとした対策は必要です。
具体的には、ひさしが前後についた帽子や速乾性のある肌着、タオル類や十分な飲料水は最低限必要です。
また、極端な低血糖の状態になる「ハンガーノック」を避ける意味でも、子供の好きなチョコレートやガム、キャンデーといった糖分を行動食としてもたせましょう。
なお山小屋に宿泊するプランならば、以下のようにすると体力を温存しやすく、高山病にもかかりにくくなります。
まずは五合目で高度に慣れるために1、2時間そこでゆっくりと過ごしましょう。
高度による様々な障害は、一般的に睡眠時に出やすくなります。
それに関連して、宿泊する山小屋も空気が薄くなりすぎない7合目付近のところがおすすめとなります。
万一、7合目以上の高度で気分が優れなかったり、吐き気を催したり、頭痛が酷くなりすぎた場合は高山病の可能性が高いです。
このような場合には、たっぷり時間をとって休憩します。
それでも全く症状に改善が見られない場合は、下山する決断が必要です。
高山病は、高地での酸欠状態で引き起こされますので、酸素の携帯缶を携行するのも良いでしょう。
また、子供に山登りには体力が必要ということを前もって学んでもらうのもおすすめです。
例えば、東京でいえば高尾山のようなやや高度のある山を歩いておくのも、登山のペース配分の予習となるのでおすすめです。
富士山登山時の服装 子供なら?
それでは次に、富士山の登山時の子供の服装はどんなものが良いのか、お伝えします。
夏場の富士山は、夏といってもその高度から、ご来光の時の山頂近くは5℃程度(あるいはそれ未満)の気温となり、かなり寒いです。
山頂を目指すのなら、子供にも十分な防寒対策の服装をさせます。
富士山の登り始めはかなり暑くても、高度を上げるにつれて寒くなって来ます。
動きやすい、透湿性の高い服装を基本としてください。
具体的には、上下とも汗を透過しにくい綿製品は、避けましょう。
肌着は長袖と半袖の速乾Tシャツ、上衣は薄手のフリース(または厚手のネルシャツ等)、下は化繊でできた長いパンツが良いでしょう。
登山専用のパンツがおすすめですが、なければジャージのパンツでも可能です。
低温下では体力が奪われる短パンや、汗を吸って動きにくくなるジーパンは不向きです。
ダウンジャケットについては、明け方の寒さ対策に必要です。
ユニクロの薄手のものを携行して、フリースの上に重ね着させましょう。
小物類としては、日よけと寒さ対策に両方に帽子が必須です。
イヤーマフやマフラーまたはストールのような、頭部や首の巻物と、手袋も必要です。
そして富士登山に欠かせないのは、天気の急変にも備える意味で、しっかりとした作りの雨具の上下セットです。
これは、大雨で服の中までずぶ濡れにならないためにも、そしてかいた汗をなるべく早く発散できるようにするためです。
つまりそれだけ体力の低下を防げる、ということです。
少々コストがかかっても、透湿性の高い雨具上下を、用意してあげましょう。
今回以後富士登山をするかどうかわからなくても、他にもキャンプなどのレジャーや学校の遠足にも来ていく機会は他にも色々ありますので、買っておいて損はないです。
そもそも山の天気は急に変わりやすく、晴れていてもガスが急速に覆って来て雨が土砂降りになるということも、珍しくありません。
あと、リュックサック全体をカバーできるように、45リットルサイズのゴミ袋も持っていくと便利ですよ。
富士山登山時 子供の靴は?
富士山の登山時は、子供用の靴に何か特別なものが必要でしょうか。
夏場だからといって、ビーサンは論外ですが、かといって登山用品の専門店で登山靴を新調するまでは不要です。
天候が良ければ、ソールが厚めのスニーカーでも夏の富士登山は行けます。
または、トレッキング・シューズがあれば十分です。
帰りの下りで、砂地の歩行があるコースでは小石や砂が靴の中に入ってきやすくなるため、スパッツがあると便利です。
パンツの傷みや汚れも最小限に抑えられるので、おすすめです。
まとめ
子供でも富士山の登山は可能です。
ですが、日常よりも高地のところを、よりたくさん歩くということで、披露しやすかったり、場合によっては高地障害(高山病)のリスクもあります。
親としては、子供がはしゃいでハイペースな登山にならないように気をつけてあげること、富士登山にふさわしい服装や靴を選んで上げること、が大切です。
夏休みの良い思い出になりますように!気をつけて行って来ましょう。
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