七五三は3歳、5歳、7歳でお祝いをする行事ですが、そもそも、それぞれの年齢は数え年のこと?それとも満年齢のこと?
うちの子2歳だけど、まだちっちゃいし着物を着たり神社にお参りするのにもイヤイヤしそうなんだけど、大丈夫かな?
七五三の日は11月15日というけど、その日は平日でお仕事外せなさそうなんだけど、その日以降じゃダメなのかしら?
ここでは、七五三にまつわるこうしたお悩みについてお答えしていきます。
七五三 数え年と満年齢のどちらでする?
七五三の起源は意外に古く、室町時代からあったとされます。
昔は、子が生まれたとしても、現代のような衛生的な環境や医療の制度も未発達だったので、乳幼児の時点で亡くなってしまうことが多いという現実がありました。
七五三には、生まれて数年を無事に経過して育った子どもに感謝し、これからの無事な成長を祈願する、という意味が込められています。
江戸時代の武家社会の発達とともに、関東から発祥して全国的な行事として広まっていった経緯があります。
前置きが長くなりましたが、こうした昔からの年中行事として普及してきたことから、昔からの一般的な数え方である旧暦の数え年で行なうとするのが、七五三の正式なやり方なのです。
そうはいっても、現代の日本においては様々な場面で、満年齢の考え方や適用が普通です。
数え年で七五三を行なうとすると、例えば12月31日生まれの子どもは3つのお祝いの時には、実質的にまだ2歳未満。
相当早くに、お祝いをすることになってしまいますよね。
ということで、最近では七五三を満年齢で行なうことが多くなっています。
そもそも法律の決まりがあるわけではありませんので、実際のところ「数え年と満年齢のどちらでも」お祝いして良い、ということです。
昔からの伝統に則って数え年でお祝いしてもよし、しっかりその年齢らしく成長した満年齢でお参りしてもよし、なのです。
このように年の数え方を良い意味で曖昧にとらえると、利点もあります。
例えば、兄弟間で一緒に七五三をまとめてお祝いしたいという時に、上の子を満年齢で、下の子は数え年で行なう家庭もあります。
2年連続で七五三が来るのを避けられるようなメリットがあります。
もっとも、2年連続してお祝いできるのをめでたいこととして考えるのも、あなた次第ですが。
七五三 3歳ならいつするの?
七五三の「三」、つまり3歳の時には男の子と女の子の両方ともお祝いする、というのが一般的な解釈です。
3歳は「髪置(かみおき)の儀」といって、それまで剃ってきた髪を剃らずに伸ばし始める、という意味があります。
子どもの健やかな成長と健康を、祈願するお祝いです。
では七五三の「三」を、どちらの3歳として捉えればよいのでしょうか?
数え年での3歳で祝う
極端な例でいえば12月31日生まれの子供ですと、数え年での3歳といえばまだ実質2歳未満(!)で、オムツが取れていない子もいるかもしれません。
それほど、数え年での3歳ではまだまだ赤ちゃんっぽい感じが濃いですよね。
だからこそ、そのあどけなさを記念写真で残せる、と考えられればお祝いするのもアリでしょう。
満年齢での3歳で祝う
数え年での3歳ではまだ赤ちゃんなので、体が小さくて衣装合わせのときにブカブカかもしれません。
また、イヤイヤ期で着物を着たがらないとか、ご機嫌斜めの時間が長かったりとか、親であるあなたも対応が難しい可能性もありますね。
そこで満年齢での3歳で祝う、という考え方も出てきます。
確かに、体が小さい数え年3歳の子どもだと、着物も「着せられている」感が否めません。
ではこの2つの考え方の、どちらにすれば良いのでしょうか。
そもそも、子のこれまでの成長に対して感謝し、これからの健やかな成長と健康を願うという、七五三の趣旨に照らし合わせれば、どちらが正しいというものではありません。
子どもの体格や性格的なもの、各家庭の事情などをじっくり考えて、何より子ども本人がストレスにならないように、決められると良いですね。
七五三 11月15日以降でも大丈夫?
一般的には七五三といえば、11月15日を中心に、10月中旬から11月中旬にかけて行ないます。
正式には11月15日でも、実際のところは上の期間内の土・日に神社やお寺にお参りし祈祷を受ける家族が多いです。
では、11月15日を過ぎてそれ以降にお参りしても良いものなのでしょうか?
結論からいえば、大丈夫です。
諸事情でどうしても11月15日か、それ以前にお参りできない家族も当然います。
また、神社の中には一年中七五三を受け付けているところもあります。
子の成長を祈願するというのが七五三の本来の意味ですから、時期的なところはさほど厳密ではありません。
ですが、12月にもなれば地方によってはかなり気温も下がりますので、寒さ対策は十分に行なってから参拝しましょう。
まとめ
七五三には、生まれて数年を無事に過ごして成長してくれた子に感謝し、これからの健康とさらなる成長を祈願する、という意味が込められています。
行事としては、年齢の基準が一律に決まっていないため、数え年でも満年齢でもお祝いができます。
そこは親のあなたが、いつお祝いするかを決めて良いのです。
あくまで主役は子どもの行事なので、子どものストレスにならないような日程を組んであげましょう。
七五三の前撮りについての記事は、以下をご参照ください。
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