鏡開きをして鏡餅を食する。日本の古き良きお正月のイベントですね。
一般の家庭にも現在のような形で供えられるようになったのは、床の間が普及した室町時代以降から、のようです。
この鏡餅を食べるタイミングは、いつ食べれば良いのでしょうか。
また、簡単に食べる食べ方や、カビが生えてしまった場合はどうしたら良いのか、ご紹介します。
鏡餅の食べ方 いつ食べる?
そもそも鏡餅とは、日本の伝統的なお正月飾りで年神さまへのお供え物で、年神さまの依り代とされています。
鏡餅を飾る期間は、八の末広がりが付く12月28日からが良いとされ、神さまへの供物であることから、松の内まで飾っておくものです。
松の内は年神さまがいらっしゃる期間ですから、その間は鏡餅を下げずに飾っておくというわけです。
この『松の内』ですが、一般的には1月7日を指しますが、地方によっては1月15日を指すこともあります。
そして、松の内が終わって鏡開きの日に、鏡餅を食べるのです。
鏡開きは、一般的には1月11日です。この日に下げて、お汁粉にして食べるとその年に病気をしないといわれています。
硬い鏡餅ですが、刃物で『切る』ことや、『割る』という表現は避けられます。
昔の武士の切腹や、縁起の良くないことを連想させることから、そういう言葉を使わないのだそう。
ですが現代日本の生活では家に道具がなかったりするので、鏡餅を食べる時には包丁を用いることも実際には多いようです。
元来は『切る』、『割る』とはいわなかったことは、押さえておきたい知識です。
鏡餅の食べ方で簡単な方法は?
鏡餅の食べ方という前に、あの硬い餅をどう小さくするか、迷う方もいるかもしれません。
市販の鏡餅であれば、真空パックの中に餅が詰まった一体型や、小さな個包装タイプの分包型になっていて食べやすいですね。
手作りによるものは硬くて大きいものもありますが、電子レンジに入るくらいものは15秒ほどチンしてみると、包丁が入りやすくなります。
乾燥しすぎてカチカチに硬くなってしまっている鏡餅は、小さめに砕いた後に水に浸しておくと、柔らかくなります。
その由来から、鏡餅は神様のみたま(御魂)が宿っていた食物と考えられてきました。
それを私たちが身体に取り込むための料理が雑煮、とされてきました。
鏡開きの後、基本的にはお雑煮を食すという習慣があるわけですが、年末年始を通じて、鏡餅以外にもお雑煮を食する機会は多々ありますね。
家庭料理という観点からすると、お雑煮ばかりではメニューとして少々重くなってしまう面もありますね。
そこで、ここではお雑煮以外の鏡餅の簡単レシピをご紹介したいと思います。
鏡餅を簡単に美味しく食べる方法としては、以下のようなものはいかがでしょうか。
お汁粉
小中学校の運動会とかそういうイベントの後に、よく食べたお汁粉。
運動後の疲れた体を、しっかり癒してくれた記憶があります。
よく煮ることで、硬かった餅も美味しくいただくことができます。
揚げ餅
180度の油で揚げて、お菓子感覚でいただきます。
揚げると膨らみますので、2センチ角ほどの大きさで揚げます。
中まで乾燥していればサクサクに揚がります。
新聞紙の上で油を吸わせて、醤油や塩、カレーパウダーなどと絡めていただくと美味しいですよ。
お餅ピザ
これまた簡単レシピですが、おつまみにもおすすめです。
餅を薄くカットしてフライパンに広げて、具(チーズ、ピザのソース、ハム、玉ねぎ、ピーマン等々)を載せてチーズが溶けるまで蓋をして焼くだけ、です。
餅巾着
これも良いです。餅をしいたけ、人参、枝豆などと一緒にして油揚げに入れて爪楊枝で口を閉じて作ります。
おでんの具にも、もってこいですよ。
鏡餅の食べ方でカビはどうする?
昔から、お餅についたカビは削り取れば食べても大丈夫、という風潮もあったらしいですが、できれば避けたほうが無難のようです。
というのも、目に見える黒、緑、ピンクといった明らかに目に見えるカビの他にも、白いカビで強い毒性を持つものもあり、これは素人には大丈夫なカビなのかは判断できないからです。
また、カビは根深く生えるものなので、表面だけ削り取っても意味をなさないという説があります。
特にお腹がいつも弱いという方は、カビには注意が必要です。
まとめ
鏡餅は、神様がいったん宿られた縁起物です。
上にもある通り、様々に形を変えて、パパッと簡単にいただくことができるのも、お餅の魅力ですね。
ただ、カビには毒性のあるものもあることから、その扱いには十分注意したいものです。
新年を祝うとともに一年の無病息災を願って、美味しくいただきましょう。