ろうきん、すなわち労働金庫のローン商品には、教育ローンもあるのをご存知でしょうか?
教育資金の調達方法にもいろいろありますが、このろうきんの教育ローンには、他にはないメリットがあります。
ここではそんなお得なろうきんの教育ローンについて、利便性の高い貸付方式や、手続きの流れについて、紹介していきます。
ろうきんの教育ローンのメリットとは?
教育資金の貸付については、奨学金や国の教育ローンの他に民間銀行の教育ローンなどがあります。
ところが、ろうきんの教育ローンについては、「そういうものもあるんだ」というくらいの認識の方も多いのではないかと思います。
ここでは入・進学する子の親が借り入れる、一般的なろうきんの教育ローンについて、解説します。
ろうきんとの取引は、住まいの地域ごとに担当となる労働金庫が異なります。
ここでは例として、東京都と、茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・神奈川・山梨の各県に住む、あるいは勤めている方の担当となる「中央ろうきん」の教育ローンを念頭に置いています。
ろうきんの教育ローンでは、入学金や授業料はもとより、教育資金の借り換え等にも利用でき、低金利、元金返済の据え置き期間あり、といったメリットに加えて、教育資金としては珍しい、必要なつど借り入れできるカードローンタイプ(後述)もあるのが特徴です。
【ろうきんの教育ローンのメリット】
団体会員の構成員、生協の会員には金利優遇がある
団体会員の構成員か生協会員の組合員とその家族であれば、金利が優遇されます。
一般の勤労者よりも、低金利で融資が受けられることが多いのです。
中央ろうきんの教育ローン(証書貸付型)で固定金利(10年以内)の場合の適用金利は、以下のようになります。
一般の勤労者は年3.400%の金利ですが、団体会員の構成員は年2.400%、生協会員の組合員及び同一生計家族の場合は、年2.600%が適用されます。
固定金利(10年超)の場合の適用金利では、一般の勤労者は年3.900%の金利に対して、団体会員の構成員は年2.900%、生協会員の組合員及び同一生計家族の場合は、年3.100%が適用されます。
ここにいう「一般の勤労者」とは、中央ろうきんの場合、関東1都7県に居住または勤務している人を対象とします。
資金使途の幅が広い
ろうきんの教育ローンは、その資金使途の幅が広いこともメリットの一つに上げられます。
入学金や授業料始め、受験にかかる諸費用、学用品費用、留学にかかる費用のほか、民間銀行等の教育ローンや奨学資金の借り換えにも利用可能です。
※奨学金の借り換えは、要件のうちの団体会員のみがその対象となります。
固定金利も選択できる(証書貸付型の場合)
教育ローンは一般的に変動金利型が多いのですが、中央ろうきんの教育ローンでは固定金利も選択でき、借り入れ期間中の金利の変動に神経質にならずに済みます(証書貸付型の場合)。
担保・保証人は不要
ろうきんの教育ローンでは、担保や保証人は不要です。
繰上返済手数料が無料
ろうきんの教育ローン(証書貸付型)では、繰上返済手数料がインターネットバンキング、窓口ともに無料で可能です。
利便性高い「カード型」を選択できる
ろうきんの教育ローンのメリットの中でもひときわ目立つのが、この「カード型」を選択できること、です。
「カード型」については、他の金融機関の教育ローン商品にはない珍しい利便性を持つことから、大いに注目されています(次の章で解説します)。
ろうきん教育ローンカード型のココがスゴい!
ろうきんの教育ローンには証書貸付型の他に、カード型という商品が、あります。
資金使途は証書貸付型と共通(上述)ですが、利用限度額(「極度額」)の範囲内なら、必要な時に借りて、余剰資金等でいつでも返せるタイプのローンです。
カードローンタイプの教育ローンということは、入学後に発生してくるような費用、例えば追加の教材費やパソコンとその周辺機器、その他諸々の費用を広くカバーしてくれる、ということですね。
借入金も、借り入れ元金の一部または一括返済をすれば、契約の期間内ならまたその極度額の枠空きを利用して、必要な時にいつでも審査なしに借り入れできます。
教育ローン(カード型)では、もともと返済と借り入れを任意に繰り返せるので、繰上返済の手数料もかかりません。
証書貸付型のような都度の申し込みは不要なので、利便性が高く使い勝手がとても良いローンといえます(カードローン利用の期間中は、毎月の利息を定例返済していくことになります)。
と同時に、教育ローンなので、金利も低金利(団体会員の構成員:年2.900%、生協会員の組合員及び同一生計の家族:年3.180%)となっています。
教育ローンのカード型は、団体会員または生協会員の方のみ利用可能です。
しかしながら、このようなメリットだらけともいえる教育ローンなので、本来対象外の一般の勤労者であっても、生協の会員になることで申込資格は得られますので、検討の価値は大いにありそうですね。
(注意点)教育ローンのカード型では、保証協会への保証料を別途負担する必要があります(団体会員の構成員:年0.7%、生協会員の構成員:年0.98%)。
ろうきん教育ローンの手続きの流れは?
ろうきん教育ローンの審査から契約・融資実行までの手続きは、以下のような流れになります。
・インターネットから、無担保ローン仮審査の申し込み【申込人】
↓
・仮審査【ろうきん】
↓
・ろうきんの営業店から、仮審査結果の通知【ろうきん】
↓
・ろうきん店頭から、または郵送で本申し込み【申込人】
↓
・本人確認・在籍確認後、融資の承認・決裁【ろうきん】
↓
・融資の実行【ろうきん】
インターネットからの申し込み、審査結果のやりとり、そして契約書関係も郵送対応可能ですので、結果的に一度も来店せずに借り入れが可能なケースもあります。
審査期間については、中央ろうきんの支店に尋ねたところ、審査に約1週間から10日かかり、契約後のカード郵送(カード型の場合)に数日かかる、とのことでした。
必要書類の提出が遅れたり、不備事項等で確認が入った場合には、この日数にさらに上乗せした日数が必要となることがあります。
ろうきんの教育ローンのカード型を申し込みする際には、特に日程に余裕を持って申し込みをするようにしましょう。
※(注)教育ローンのカード型は、団体会員または生協会員の方のみ利用できます。
まとめ
以上、ろうきんの教育ローンのメリットや、カード型ローンの特徴、そして教育ローンの申し込みや審査の流れについて、紹介しました。
ろうきんの教育ローンには、大手都市銀行の教育ローンにはないカード型のローンがあり、使い勝手を考えると検討の価値があります。
一般の勤労者であっても、生協の会員になることで申込の資格が得られますので、教育ローンの利用を考えるのならば選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
※記事中の適用金利等は、2018年2月現在のものとなります。最新の情報には注意してご参考にしていただければ幸いです。
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