もしあなたが今、高い金利のディーラー系等のマイカーローンを払い続けているのなら、それよりも低金利の銀行系のマイカーローンで借り換えを検討することは、極めて合理的です。
手続きがスピーディーということで、車を購入するときにサクッとディーラーのローンを組んだケースですと、金利次第ではローンの借り換えをすることで、支払い合計額に大きな差額が出てくることがあるからです。
ここでは銀行系のマイカーローンでの借り換えを念頭に、借り換えのメリットとデメリットやその手続きについて、ご紹介します。
マイカーローンで借り換えをするメリットとは?
まず、(マイカー)ローンの借り換えとは何か、ということですが、
例えば5%とかそれ以上の、高い金利のマイカー(車の)ローンで借り入れて元利金を返済している場合に、新たに低金利のマイカーローンを(今の借り入れ先とは別の金融機関で)契約して、借り直してしまうことをいいます。
この借り換えのメリットとは、一言でいえば『金利負担の軽減』ということになります。
支払利息の負担が減りますので、当然ながら元利合計の総返済額が減り、『得』をすることになります。
ここで具体的に、低金利のマイカーローンで借り換えた場合の比較をしてみましょう。
【(例)借入金額200万円、返済期間3年、元利均等返済方式(ボーナス払いなし)】
・金利8%のローンでは:総返済額=2,256,203円
・金利3%のローンでは:総返済額=2,093,832円
→約162,000円もの差額が出て、お得になります。
・金利6%のローンでは:総返済額=2,190,361円
となり、それでも3%のローンに組み直せば約96,000円もお得になります。
この事例からいえることは、残りの期間3年間そのままの金利で支払い続けるのか、3%の低金利のマイカーローンで組み直すのかで、こんなにも大きな金額の差が出てしまうということです。
※上記の事例では、比較をシンプルにするために、新しく組むローンでは金利の3%に、保証会社に払う保証料が含まれる前提としました(例えば銀行のマイカーローンなどでは『保証料は銀行が負担します』などと書かれていることが多いです)。
※上記はあくまで試算で、変動金利での借入となります。試算上はそのまま同じ金利で払い続けるという前提となりますので、あくまで一つの参考としてお考えください。
マイカーローンで借り換えをするデメリットとは?
銀行のマイカーローンで借り換えをするときのデメリットとしては、以下の点が挙げられます。
【手続きに必要な書類が多く、時間がかかる】
提出すべき書類が多く、その書類が不足したり記入に不備があった場合には、借入までに時間がかかることが多いです。
また、書類を集める手間も煩雑な面もあります。
たとえば、勤続年数の確認資料として勤続証明書を会社でもらわなければならないのが面倒で、仮申し込みは通過したものの、結局借り換えを止めてしまった人もいます。
会社の担当部署で、車の購入のために当該書類の発行依頼をするのに抵抗があった、ということですね。
金利が安いことは魅力ではありますが、こうした書類の手配の煩雑さは何とかならないものでしょうか。
【事務取扱い手数料や一括返済の手数料がかかる】
新しくマイカーローンを組む銀行では、事務取扱い手数料等の名目でコストが発生するところも、あります。
その金額は各金融機関により異なり、契約時の印紙代の他には借主(あなた)の費用負担は一切ありません、というところもあります。
また、返済してしまう(旧)借入先の金融機関の側で、一括繰上げ返済の手数料を求められることがあります。
一般的には繰上げ返済の手数料は取らないところが多いようですが、借り換えの検討の際には前もって確認しておきましょう。
以上のような、事務取扱い手数料や一括返済の手数料が、借り換えによる金利負担の減少分の金額を上回るようであれば、当然に借り換えのメリット自体がなくなってしまいますので注意が必要です。
マイカーローンで借り換えをする手続きの流れは?
銀行のマイカーローンで借り換え手続きをするときには、いくつかの注意点があります。
借り換えをする新たなローンの返済期間は、一般的にすでに借りている(旧)マイカーローンの残存の返済期間と同じ期間となります。
つまり、今のローンの返済期間の残りがあと24ヶ月ならば、新しく組むマイカーローンの返済期間も24ヶ月となります(一部金融機関により例外あり)。
次に、上にも少々触れましたが、保証会社に払う保証料が必要な場合があります。
保証人が不要な代わりに保証会社を利用するというのがその趣旨ですが、事実上借入金利に含まれているケースが多く、その場合、『お客様の保証料負担は0円(当銀行負担)です』などと表記されています。
そうでない場合は、マイカーローンの契約時に一括で保証料を前払いする、というタイプがあります。
この前払いタイプの場合には、融資の実行時に差し引きとなりますので、その分は借り換え資金が少なくなり、その不足分はあなたの手元から出す必要があります。
あなたの手元から保証料を支払う場合には、その金額を借り換えによるメリットとなる予定金額から差し引いても、メリットが出るのかどうか検討します。
【借り換え手続きの流れ】
新たに組む銀行のマイカーローンでは、仮審査、本審査、ローン締結契約の順に手続きが流れていきます。
最終的に融資の実行によって、旧マイカーローンを返済すれば、借り換え手続きが完了となります。
融資金については、借主(あなた)の口座にではなく、直接これまでの金融機関に振り込むケースが多いです(そのあたりの説明は、新しいローンの借入銀行の行員からちゃんと説明されます)。
【借り換えのローン独自に必要な手続き書類】としては、以下のものがあります(本人確認資料や収入証明など、ローン自体の必要書類についてはここでは省略します)。
・借り替えようとする、今の車のローンの返済予定表。
・同じく、その返済用口座の通帳の写し。
・車検証の写し。
・今のローンの、全額繰上げ返済の試算表。
これらを、新しくローンを組もうとする銀行に提出する必要があります。
返済予定表や繰上げ返済の試算表は、実際に借り換えようとする残債の確認資料です。
また、返済用口座の写しについては、最近の6〜12ヶ月間程度の間に返済の遅延が無いかどうかの確認に用いられます。
まとめ
以上、マイカーローンの借り換えによるメリットとデメリットとその手続きの流れについて、ご紹介しました。
借り換えについては、新しいローンは変動金利型がほとんどなので、あくまで試算時点での見通しによるメリットとなります。
残りの残債が多額な場合には、結果として借り換えメリットが大きくなることも期待できますので、検討する価値はあります。
本記事がそのご参考になれば幸いです。
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