杉がほとんどない北海道では、スギ花粉症があまり見られないわけですが、代わりにシラカバの花粉をアレルゲンとするシラカバ花粉症に悩む人がいます。
シラカバ花粉症は、近年患者数が増えてきているといわれ、それまで症状が出ていなかった人でもシラカバの花粉を吸い続けることで突然発症することがあります。
シラカバ花粉症と豆乳との関係、シラカバ花粉症の流行る時期と、その対策についてご紹介します。
シラカバ花粉症は豆乳でも出る?
豆乳を飲むと口の中や喉の奥に違和感やかゆみを感じ始め、ひどいと吐き気や前胸部の灼熱感を感じることもある、というのが典型的な豆乳によるアレルギー症状です。
シラカバ花粉症の患者で、果物に対する口腔アレルギー症候群(OAS)があるケースの約1割で、豆乳に対するOAS症状が見られたとする報告もあります。
つまり、シラカバ花粉症の既往がある場合は、豆乳を飲むことで口腔アレルギー症候群(OAS)を発症する可能性があります。
果物を食べてすぐに口の中に違和感やかゆみを感じた場合には、すぐにその果物を吐き出せば大丈夫なのですが、液体である豆乳ではそうもいかないため飲み込んでから症状が重症化して現れる可能性もあります。
シラカバ花粉症のアレルゲンと、豆乳アレルギーを引き起こすアレルゲンとが構造上とてもよく似ていることから、シラカバ花粉症の既往がある人が豆乳を飲むと同様に反応してしまい、症状が出てくるものと推測されています。
シラカバ(カバノキ科)花粉症が関係している豆乳アレルギー症状なのかどうかは、アレルギー科の専門医に診てもらうことをおすすめします。
シラカバ花粉症の時期は?
シラカバ花粉症の時期ですが、アレルゲンであるシラカバの花粉の飛散する時期、ということになります。
メインの北海道地方では、例年早ければ3月から、5月の連休時期か、6月初旬くらいまで、となります。
待ち遠しかった春が到来し、屋外で人々が活動的になるゴールデンウイークの前から、6月初旬頃までの期間、北海道のシラカバは花粉を風に乗せて飛散させます。
長野県でもシラカバは見られますが、そこでは冬から春の時期、特に3月に多く飛んでいます。
北海道でも長野県でも、シラカバ花粉が飛散する地域では、3月といえども暖かい気温状況で推移する年であれば、早めに花粉が飛散することが考えられますので、その対策も早めに取り掛かりたいところです。
シラカバ花粉症の対策は?
シラカバ花粉症であっても、基本的な花粉対策の方法は一般的なそれと変わりません。
つまり、
・晴れた日にはなるべく外出を控える。
・同じく晴れた日には布団の外干しは控える。
・外出せざるを得ない日には、マスクや眼鏡、帽子を着用し、花粉の付着しにくく落としやすい素材でできた服装で出かけるようにする。
・帰宅時には玄関先で、できる限りの花粉を振り落としてから入るようにする。
・顔や手をしっかりと洗うようにし、できれば頭髪についた花粉もすぐに洗い流す。
・掃除機は花粉を巻き起こすことになるので使用を避け、コロコロのクリーナや雑巾がけをする。
・花粉が沈着しにくいフローリングがおすすめ。
といったところです。
なお、花粉対策の専用のマスクやメガネを使用すると、使用しない場合に比べて鼻や目に入る花粉量が大幅に減少する(半分以下〜1/6)そうですので、こちらもおすすめです。
まとめ
シラカバ花粉症の既往があると、豆乳を飲むとOASというアレルギー症状を引き起こすことがあります。
シラカバ花粉症の流行する時期はシラカバ花粉の飛散する時期であり、早ければ3月にも飛び始めますので、花粉飛散情報に注意して早めに対策を取りましょう。
その対策としては一般的な花粉症への対策と変わりません。花粉対策専用のマスクや眼鏡の使用をおすすめします。