近年よく聞くようになった「9月病」。
でも「5月病」というのはなんとなくわかるけど、
「9月病」についてはよく分からない、
という人は多いようですね。
そもそも9月病って、病気なの?その原因は?
5月病とは、やっぱり違うの?
どんな対処法が、おすすめ?
ここではなんとなく自分も当てはまるのかな、
と思い当たるあなたに向けて、
9月病について、解説していきます。
9月病の原因は何?
9月病って、言葉だけはなんとなくどこかで聞いた気がする、という人は多いのではないでしょうか。
正確には知らない人でも、5月病と同じように、9月という時期と何か関係ありそう、ですよね。
そうなんです。
9月病とは、病気の名前(診断名)ではありません。
主に9月に発症しやすい症状の、総称として近年使われるようになってきました。
まだ残暑も厳しい9月の時期に、訴えが多く集中することから名付けられました。
その9月病とは、体(肉体)の症状と精神(心)の症状の2つのどちらか、あるいはその両方として、現れます。
体(肉体)の症状としては、体がなんとなくだるい、眠れない、頭痛や頭重感、動悸やめまいなど。
精神(心)の症状としては、気力(やる気)が湧かない、物事におっくうになる、気分が落ち込む、イライラする、など。
☆9月病の症状については、こちらにより詳しく解説しています。
なんとなくだるいのは病気?9月病とは?対策はどうすれば良い?
9月は、夏から秋への季節の変わり目です。
大人であれば、多かれ少なかれ、こうした時期に体調の変化を自覚してもおかしくはありませんね。
9月病には、以下のように大きく分けて2つの原因があるといわれています。
睡眠不足
9月って、まだまだ日中を中心に、暑い日も続く年もありますよね。
寝苦しい夜も、7月8月ほどではないにせよ、あるでしょう。
また逆に、急に涼しくなってきて、ここぞとばかり夜更かししてしまう。
PCやスマホを見ていると、秋の夜の時間はあっという間に過ぎていきますね。
あなたも、経験があるのではないでしょうか。
そして、季節柄、日照時間が短くなってくることで、脳内物質にも影響が出てくるといわれます。
脳内にある神経伝達物質のメラトニンは、睡眠の質に関係があります。
簡単にいうと、このメラトニンが、日照時間が短くなるとその分泌量を減らすことがわかっています。
時期的には、9月も後半になると、特にメラトニンの分泌が減り、脳内に変化が起きてきやすいのです。
これもまた、9月病につながる一因となります。
ストレスの蓄積
ストレスの蓄積は、睡眠不足と相まって、9月病の主な原因とされます。
社会人のあなたなら思い当たるかもしれませんが、普段平日に働いていて、土日のお休みにレジャー等プライベートで張り切りすぎると、週明けの平日に疲れを感じることがあると思います。
同様に、夏休みやお盆休みでプライベートを満喫しても、その後に仕事に戻った時に、それまでの夏の疲れが「9月病」として、一気に噴出してしまうこともあり得ます。
人間が社会生活を営んでいく上で、ストレスが全くない状態は、考えにくいでしょう。
上記のように、楽しいことをしていても、ストレスは溜まるもの。
特に夏の暑い盛りに頑張り過ぎて、それがストレスの蓄積となり、自律神経のバランスを崩しやすくなります。
5月病と9月病との違いは?
ここで、5月病と9月病との違いを見ていきましょう。
実は、5月病と9月病とでは、出てくる症状そのものに大きく違いはありません。
5月病も9月病も、ともに一過性のものです。
上記の体(肉体)の症状と、精神(心)の症状の一部、あるいは全部が見られる、時期による分類、といえそうです。
その「時期」について具体的に例を挙げますと、以下のようになります。
5月病の場合は新入社員や学校の新入生に多く見られるように、自分の居場所や周りの人など外部も含めて、「環境の変化」が大きい場合に出やすいもの。
9月病については、夏の間の暑さによる疲れ、ストレスの蓄積、睡眠不足によって発症することが多く、過ごしやすい秋の深まりによって、症状も軽快していくことがほとんどです。
9月病 対処の方法は?
9月病は一過性のものとはいえ、そのまま症状が進行してしまうと、悪化してうつ病になるリスクもないとはいえません。
そうなる前に、9月病の症状に思い当たるのであれば、早めに対処しておきたいものです。
生活習慣を見直そう
以下のような点に注意して、生活習慣を見直してみましょう。
□毎日の就寝・起床のリズムを規則正しくしましょう。
□夕食は、就寝の2時間前までに済ませましょう。
□PCやスマホは、就寝前の1時間前までには見るのをやめましょう。
ストレスを溜め込まない
ストレスの解消法は、もちろんここに書ききれないほど、たくさんあります。
誰かと会話を楽しむ、軽い運動をする、ペットと触れ合う、温泉やお風呂にゆっくり浸かる、掃除をする、好きなアロマの香りを嗅ぐ、綺麗な花を観賞する、ストレッチやヨガをする、森林浴をする、等々。
ストレスが心の緊張からくるものとして、その対処としては、とにかくリラックスできることが大切です。
ちなみに筆者は、カラオケで歌うこと、ペットと触れ合うことで、大いにストレスを発散しています。
あなたなりに合った、手軽に長く継続できる楽しいストレス発散法を見つけてみてくださいね。
食事にも気をつけて
「幸せホルモン」って聞いたことはありますか?
セロトニンというホルモンのことで、自律神経(交感神経・副交感神経)のバランスを整え、活性化することで、心(精神)のバランスも調整してくれる働きがあります。
このセロトニンの原料が「トリプトファン」という物質なんですが、あいにく人の体の中では作られません。
食事をすることで、取り入れていく必要があるのです。
トリプトファンが多く含まれる食品は、実は日常的に摂取しやすいものばかりです。
肉、魚、乳製品や牛乳、豆、豆乳、ナッツ類、バナナ、すじこ、たらこなどに、多く含まれるという報告があります。
「幸せホルモン」セロトニンの元となる、上のような食品を意識的に食べることで、9月病の重たい気分を吹き飛ばしてしまいましょう!
まとめ
9月病の原因については、睡眠不足とストレスが大きいといえます。
また、5月病と9月病との違いや、9月病にどのように対処したら良いのか、具体例も交えて紹介しました。
特に、ストレスとの向き合い方、解消法については、個人差や症状差もあります。
一つの参考にしていただければ、幸いです。
9月病かもと感じたら、症状が長引かないうちにしっかりと対処して、毎日を快適に過ごしましょう!
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