9月といえば、最近ではまだまだ厳しい残暑が続き、暑くて眠れない、眠れても浅い眠りで疲れが取れない、など体に負担がかかりやすい状態だったりしますよね。
そんななかで、体全体がなんとなくだるい、熱があるわけでもないのにほてったりする、仕事に向かう気力が湧かない、という人の声も聞こえてきます。
病気というには大げさな気がするし、でも気分が落ち着かなかったり、仕事も手につかない。
最近、「9月病」という言葉をよく聞くようになったけど、それかな?
ここでは、「なんとなくだるい」状態になる症状についてや、9月病について、そしてその対策について、紹介していきます。
なんとなくだるいのは病気?
9月に差し掛かる時期に出るとされる、「なんとなくだるい」という状態は、果たして病気なのでしょうか?
体・肉体の症状と、精神・心の症状と、それぞれについてみてみましょう。
体・肉体の症状
体・肉体の症状としては、以下のようなものが訴えが多いようですね。
□体がなんとなくだるい、疲れている
□頭痛や頭重感がある
□消化が良くない
□食欲がわかない
□眠れない、眠りが浅い
□肩がこる
□めまいがする
□動悸
精神・心の症状
一方、心の症状としては、以下のようなものが挙げられます。
□気力が湧かない、色々と億劫になる
□不安感に満たされる
□焦りがある、物事に集中できない
□気分の落ち込み
□イライラする
一見、以上にみられる症状は、医学的にいえばうつ病や適応障害、自律神経失調症、更年期障害といった診断が下されそうな症状ですね。
でも、そこまでかといえば、例えば睡眠を十分に取れた翌朝には症状がすっきりとしていたり。
いつのまにか症状がそのまま軽減して、なくなってしまうのが毎年の流れのような気がするし。
こうした症状は、季節の変わり目には出てくるものなのかも、といえるレベルだったりします。
だからこそ、わざわざ病院に行って診てもらうのも、ためらわれるのですが。
9月病とは?
5月病との類似
上に挙げた諸々の症状について、類似した症状が、いわゆる「5月病」です。
日本では、5月のゴールデンウィーク中やその明け頃にかけて、うつ病に似た精神的な症状が出ることを5月病と、呼んでいます。
これは主に、その時期に新入社員や学校の新入生が、新しい環境にうまく適応できずに無気力な状態になったり「うつ病」的な症状にさいなまれたりすることから、そう呼ばれるようになりました。
新しい職場や学校という集団生活が始まり、環境がそれまでとはガラッと変われば、周りに合わせる精神的なストレスも、一般的には増してきてもおかしくはありません。
この「5月病」の症状として挙げられるのが、実は上記の体や心の症状と同様なんです。
ゴールデンウィーク中やゴールデンウィーク明けに出る症状が「5月病」とすれば、上記の各症状は主に9月に出てくる症状なので、(すでにお判りかと思いますが)「9月病」といわれます。
9月病とは
このように、日本でお盆休みや学校の夏休みが終わった頃の9月に出る、5月病と同様の症状を9月病といいます。
9月に出る症状だから、9月病。とってもシンプルなネーミングですね。
ただ、9月「病」といっても、これはそういう病名ではありません。
精神的なストレスが元となって出てくる症状を、広くひっくるめた総称なんですね。
もともと、長い夏期休暇のあるヨーロッパから広まった呼び方だそうです。
つまり、長い休暇明けに出る、急な環境の変化に発する体調の変化(悪化)ということですね。
長かった休みから、急に元どおりの生活リズムに戻そうとすれば、睡眠不足やそこからくる疲労の蓄積で、自律神経の調和を乱すことになりかねません。
また日本では、超高湿度の夏を過ごしてきて、9月ごろにその疲れや体力の低下、睡眠不足が各症状につながる、ということになります。
一般的にいっても、季節の変わり目には、体調の変化がそもそも出やすいものです。
かといって9月病の状態を放置したままでは、より重たい、病院のお世話になるようなことにつながりかねません。
それでは次に、この9月病への対応策について、みていきましょう。
9月病 対策は?
まずはどのような症状にせよ、第一の優先事項は当然ですが、ゆっくり体を休めること(休養)です。
休養は前提として、話を進めます。
9月病の対策についてですが、同様の症状なことから、5月病の対策が参考になります。
5月病の対策としてよくいわれるのが、「ストレスへの上手な対応」です。
すなわち、新しい環境に適応しつつも、あなたなりの好きな気分転換を心がけていくことがおすすめです。
そして9月病ならではといえますが、10月にかけては、過ごしやすい季節になってくるのは朗報ですね。
折しも10月ともなれば、「〇〇の秋」といわれるように、気温も湿度も下がってきて過ごしやすくなり、活動的になりやすいもの。
梅雨の時期がその後に控える5月よりも、秋は外出して気分転換する方法もいろいろと選べる、ともいえます。
筆者の場合も、夏の暑い間はできなかった(控えていた)スポーツを再開することで、なんとなくの体のだるさが克服できた経験があります。
9月病への対応策に関連して、もう一点気をつけたいことがあります。
漢方(医学)の考え方の一つに、「未病」といって、病気の一歩手前という意味を表す言葉があります。
血流が良くないことが、その原因の一つとされています。
9月病が出ているときは、振り返れば、ひと夏じゅうずっと冷房にお世話になってきた体が、いつのまにか冷えすぎて「未病」の状態になっていたのかもしれません。
ひいては、なんとなくだるい、無気力、不眠、頭が痛いといった症状につながっていたと考えられなくもないですね。
残暑が厳しい9月かもしれませんが、昼間はともかく、朝晩だけでも比較的涼しくなってきたら、エアコンの温度を上げるとか、使用頻度を下げていくとか、試してみてはいかがでしょうか。
それと、真夏の間は、バスタイムといえども、ついシャワーのみで済ませてしまうことも多かったのではないでしょうか。
リラックスできて、血流を良くしてくれるのは、入浴の効用として知られています。
体を、温めていきましょう。
改めてゆったりとお湯に浸かる習慣を、気分転換のひとつとして活用しましょう。
まとめ
9月に入って、なんとなくだるい等の症状が気になったら、9月病かもしれません。
ゆっくりと体に休養を与えて、ストレスを上手にコントロールすることで、9月病を予防したり、改善していきましょう。
シャワーだけでなく、(可能ならば)バスタブに入浴することで体を温めていくことで、血流も良くなり気分転換の一つの方法となります。
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