妊婦さんの坐骨神経痛も、最近よく耳にすることが増えてきました。
おしりから太ももにかけて、神経を走るような、嫌な鋭い痛みが走る坐骨神経痛の痛みは時として、耐えられない痛みとなって、歩行するにも家事を行うにも支障をきたすことすらあります。
この坐骨神経痛を何としても治したいけれど、その対策は?また、街によくある整体などでは施術できるのか?
医師がすすめる湿布や塗り薬、安静療法、電気療法が効かない。ただ横になっていても痛みが長い間、なかなか引いてこない。
そんなあなたに、坐骨神経痛への対処法を色々と調べて見ました。
坐骨神経痛の妊婦の対策は?
まず、坐骨神経痛とはどんな症状なのでしょうか。
先に言ってしまいましたが、坐骨神経痛というのは病名ではなく、症状名なんです。
ピーッと電気が走るかのように、痛みが走るので、初めて経験する方や一過性に治ってきた方には、あたかも坐骨神経という神経のトラブルかと思う方もいるようですね。
病院の整形外科に行くと、診断としては、若い年代なら腰椎椎間板ヘルニア、中高年以上の年代なら腰部脊柱管狭窄症と診断されることが多いと思われます。
もっとも妊婦ですから、多くの場合はMRIによって、椎間板について調べられると思います。
腰椎椎間板ヘルニアにしても腰部脊柱管狭窄症にしても、整形外科では湿布か痛み止めといった対応になることが多いでしょう。
そして、妊婦さんということもあり、運動はなるべくしないで安静にしているようにアドバイスされることもあります。
ですが、そういった治療では実際の坐骨神経痛がなかなか引かないという妊婦さんも多いのが事実です。
ただ安静にして臥床(寝て)している、というのは腰痛に限って言えば回復を遅らせる、ということがだんだんわかってきました。
脊柱管の狭窄とかヘルニアの有無とかを調べるだけではなく、他に坐骨神経痛の原因になり得ることがあるとしたら、それもチェックしてみる価値はありそうです。
坐骨神経痛の妊婦 おしりだけに痛み?
坐骨神経痛の妊婦さんの場合、自覚がおしり(臀部)だけにあるケースもあれば、臀部にとどまらず大腿後面(太もも裏)や大腿側面(太もも横)、膝の裏、そしてふくらはぎの後ろや横までもが痛むケースもあります。
こういったケースでは、もはや骨や軟骨の変形という原因だけで痛みが出ているというよりは、筋肉の問題であることも考えられます。
少々話が広がりますが、坐骨神経痛や腰痛といった痛みについて、ヘルニアや脊柱管の狭窄のような『骨の変形』が全ての原因である、と説明する従来の治療理論以外にも、筋肉にアプローチする理論や方法論も近年耳にすることが多くなってきました。
35代アメリカ合衆国大統領のジョン・F・ケネディの主治医だったトラベル医師が打ち立てた治療体系に、『トリガーポイント』治療があります。
ケネディ元大統領は当時慢性的な腰痛に悩まされていましたが、トラベル医師のトリガーポイントブロック療法で改善したと伝えられています。
その『トリガーポイント』は、筋肉の中に産生します。
筋硬結(簡単にいうと『凝り』のことです)のレベルを上げた状態がトリガーポイントですが、痛みの現場はそれがある場所にとどまらず、近くに、または遠くにまで痛みを飛ばすパターンもあるのです。
さて、回りくどい説明になってしまいましたが、何を言いたいかといいますと、坐骨神経痛と一般的にいわれる症状には、上に述べた『トリガーポイント』からの『関連痛』であることが多いのです。
つまり、坐骨神経痛のような痛みの出方、痛みがお尻のみの場合もあれば大腿からふくらはぎまでもが痛むケースまで、実は腰部、腰のトリガーポイントからの関連痛であることが少なくないのです。
もうお分かりかと思いますが、こういうケースでは、痛みの出ている臀部のみならず、腰部も十分に筋肉の硬結がないのかどうか調べて(←画像診断ではわからないので触診というか、触れてみないとわからないのですが)、本当の原因が別の場所にもないのかどうか検討する価値はあると思います。
その結果、あなたの『坐骨神経痛』の原因が、どうやら腰部や臀部のトリガーポイントにありそうだとわかれば、そこにアプローチする方法も選択肢の一つではないでしょうか。
坐骨神経痛の妊婦 整体で治る?
では具体的に、あなたの『坐骨神経痛』が上記のような『トリガーポイント』からの関連痛としての痛みとしたら、どこにいったら治るのでしょうか。
整形外科でしょうか?整体でしょうか?マッサージ?カイロプラクティック?整骨院でしょうか?
ここが難しいところですが、一つの目安としては、整形外科ならば『トリガーポイントブロック注射』を使用してもらえるところ。ネット上の評判も、可能な限り調べてみましょう。
民間療法の施術所を選ぶ場合は、『トリガーポイント療法』を掲げているところで、なおかつ患者さんの声をアンケートでたくさん集めている(顔写真があれば、なお信憑性が上がりますね)ところが良いのではないでしょうか。
何れにしても、かかりつけの産婦人科医の指示を仰いだ上で、上記のような治療や施術を受けるようにしましょうね。
実際の施術に臨んだ際にも、もちろん妊娠中であることを説明する必要があります。
まとめ
坐骨神経痛の妊婦さんの対策や、症状の出方、トリガーポイントの解説まで含めてみてきました。
坐骨神経痛の嫌な痛みは、経験してみないと具体的に説明しにくくもあり、やっかいなものです。
何よりも、まずは痛みをすっきりと無くしていき、これから始まる育児の期間も快適な体のコンディションで過ごしていきたいものです。
トリガーポイント療法に関する著作物も、近年増えてきています。日本でも医学博士の著書もありますので、まずはそういう信頼できる情報をチェックしてみましょう。